総合中国語:概要

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講義内容
 三年次以上の「総合中国語」で求められているのは、総合的基礎力の完成である。「読む」「書く」「聞く」「話す」の四方面にわたってバランスのとれた力をつけてもらうことを目的としている。
 バランスの取れた基礎力があれば、今後諸君が社会へと巣立った後、思いがけず中国語を再学習する必要に迫られても困らないですむ。近い将来、そうした機会は必ず巡ってくると私は考えている。だからこそ、いま余裕のあるときに、少しでも中国語の力を確かなものにしておいてもらいたい。従って、高学年向けであるからといって、いたずらに難解な文章を材料として取り上げることはない。さりとて僅か数百字の文章を丁寧に読んでいるだけでは、情報を得ることもできない。一定の分量の文章を読む訓練はやはり必要である。
 以上のような考え方から、この授業ではタイムリーな話題の文章を「読む」ことを中心的課題としつつも、併せて「話す」「聞く」についても出来る限りトレーニングして行きたいと考えている。

総)1回:発音リハビリ

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初回4/13オリエンテーション時に配布する予定のプリントです。このなかに含まれるのは

1,発音復習用に朗読する唐詩(劉禹錫)2首
2,簡単なロールプレーイング練習用会話

詳しい使い方は当日説明します。
ワードファイル

総)2回:中国で流行の日本ラーメン

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《中国で日本料理を食べる》
 昔から日本料理は中国人に余り評判が良くなかった。中国人に和風定食などご馳走すると、決まって「量が少ない」「味が薄い」「淡泊で食べた気がしない」と言われたものだ。日本食で中国人に比較的好評なのは、ウナギ、カツ丼、トンカツなどボリューム感のある食べ物である。だから、日本に来た中国人をもてなすときは、いつも何をご馳走するか迷ってしまう。そこで何度かは思い切って、カレーハウスに連れて行ったり、ラーメン屋に入ったこともある。だが、当然ながら、これを日本料理と思ってご馳走したわけではなかった。
 ところが、最近は、本家である中国にも進出するラーメン屋が現れた。中国では麺類は貧乏人か時間がないときに食べる間に合わせの食事でしかない。だから、「美味しいラーメン」というのは、中国人にとって「豪華な立ち食いそば」と同じくらい矛盾した料理であり、ラーメンだけの店など屋台くらいである。もちろん麺にコシがあって美味しいところもあるだろうが、それだけのことで、美食とかグルメの類には入らない。
 だが、ご承知の通り、日本のラーメン屋は中国人なら捨てて顧みない麺類にこだわり、スープにも、面にもこだわった。その徹底ぶりは中国には見られないものである。中国人の発想では料理の世界にもヒエラルキー(階層)があって、金と暇さえあれば麺類は食べずに、かならず冷菜、肉料理、魚料理と続くフルコースを選択する。だから、日本のように「味さえ良ければ、1500円のラーメンでも食べてみたい」というニーズは存在しないのだ。ここに日中間の文化的なギャップが存在する。
 いまここで詳しく述べるゆとりはないが、日本では歴史的にも連綿と工芸品を作る職人が存在し、今も続く例えば柿右衛門など名だたる職人が存在する。だが、中国では同様の職人は皆無に近い。むろん存在しなかったわけではないが、文人や書家に分類される知識人の生み出す芸術品が数多く残されている一方で、工芸品の作り手であった職人は宮廷のなかで養われていたが、ほぼ無名のまま名を残していないのである。
 そうした歴史的な背景もあって、現在の中国には芸術品は存在しても、質の高い工芸品は皆無に近い。芸術的な天分を生かして、この世に一つしかない作品を生み出す才能は数多く存在するが、高品質の生活用品を生み出す職人はいない。日本では、余りにも職人気質が強すぎて、採算を度外視する親方がいることを美談にすることさえあるだろう。だが、中国では芸術と商売は水と油であって、両立させようとするのは狂気の沙汰と考えるのが普通だ。だから、職人は芸術家となるか商人となるか二者択一を迫られるので、存在できないというのが私なりの仮説だ。
 このことが料理とどう関係するのか(^^;)
 日本のラーメンもまた時としては採算を度外視して、ほとんど求道的に味わいを追及する職人が多いことは周知の通りである。トリビアルともいえる事柄に徹底的にこだわり、究極の作品を生み出す職人気質はやはり日本の歴史的な背景に支えられているのではないか。「神は細部に宿り給う」という発想は日本だけのものではないが、細部にこだわる余り、本来の価値体系を見失い、全てのものを等価に見なす傾向が行き過ぎることもままあると思う。
 むろんラーメンだけが行けないわけではないが(^^;)、日本の価値観というのは、往々にして絶対的な指標を見失い、全てのものをパラレルに評価する不思議な平等観というのものがある。例えば、漫画やアニメの世界でよく言われる「ヲタク」な人々というのは、他人からすると非常に些末で取り上げるに値しないことに以上までの執着と関心を示すという点で、その価値の具現者と言えるのではないか。
 …と思いっきり、テーマがずれたようだが、文中でも取り上げられている「味千ラーメン」は中国だけでなく、東アジア一帯で大変人気がある。国内と国外のチェーン店でどちらが多いのか分からないほどだ。その人気の秘密を読みながら考えてみよう。

本文:これはそのままのものをワード版でも配布します。
东派--味千拉面(图)
関連Web
味千ラーメン

総)4回:中華ポップスを「読む」

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今回は試みに中華ポップスのMTVを見てから、その歌詞の内容を訳すというスタイルの授業を行います。せっかくだから、歌いたいという声があれば、是非歌いたいところですが、それは希望者がいれば…の話ですね。
取り上げる予定の曲は以下の通りです。
1,孫燕姿《我要的幸福》
私が欲しい幸せとはどんなものなのか、まだ分からない、でも、一歩一歩その夢に向かって歩いてゆく…という希望に満ちた曲。春に聞くにはふさわしい曲だと思うので、選びました。
文章としては非常に平易です。
2,无印良品《身边》
君のそばにいる幸福感。君のそばに居られるなら、毎日部屋を掃除してあげたい、京大のために朝食も買ってあげたい…という家族中心主義の中国(台湾)らしい恋愛の形を歌う歌。ほのぼのとした雰囲気がけっこう好きで、授業でも良く流しているのですが、今回は文章として読みたいと思います。

ほかにもタイプの違う曲を幾つかまとめて蔵出ししたいと思っていますので、お楽しみに。
歌詞は著作権の関係上ほんとは公開できないはずなのですが、これが…たくさんある(^^;)ので、リンクという形で示しておきます。ピンインなどを付けた加工済みのものは他の教材と同様、教室で配布します。
孙燕姿《我要的幸福》
無印良品《身边》

総)5回:大学生アルバイト新事情

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《中国の大学生は今》
 中国の大学は最近十年間で大きく変貌した。
 刻苦勉励を絵に描いたような勉強ぶりは今も昔も変わらないが、生活スタイルや将来の希望は大きく異なる。日本の大学生も皆が体制変革に熱心だった「政治の季節」から、非政治的な時代へと変遷を遂げてきたように、今の中国の大学生にとっても最大の関心事は自分の就職であり、豊かな生活を保障する収入をどうやって得るかに尽きる。また大学生活も勉強の重要性は否定しないものの、「今を豊かに過ごす」ことも重視する学生達はアルバイトにも熱心だ。
 そんな若者達に中国の大人達も批判があるようだが、その批判の仕方に今の中国らしさを感じる。アルバイトにどんな意味を見いだすかは、日本でも色々議論があるが、諸君はどう考えるだろうか。

《南方网》广州大学生现时尚千元族 收入颇丰成另类消费群